一人ゆんたく芝居
沖縄病
とある、沖縄の診療所。
この地で30年以上も診療所を開いている医者がいた。
彼が専門とする病気は『沖縄病』。
『沖縄病』それは、本土の人々が沖縄にとりつかれて熱病のようになることをいう。
古くは沖縄の文化・風物に触れた人々がかかり、復帰前は沖縄の政治的問題に関わった人々がかかったらしい。
そして今では、沖縄に旅行で来たり、音楽や食べ物などで沖縄に触れた若者がかかりやすいという。
彼は5年前「沖縄病はウイルス性の伝染病であり、かつ琉球古来の風土病である」という説を学会で発表し、一大センセーショナルを巻き起こした。
そのため彼の診療所には、自分が『沖縄病』を発症しているのではないかと思い訪ねてくる若者が後を絶たない。
受診にきた若者達が記入する問診票や話しの内容から、おもしろおかしい沖縄病の諸症状が見えてくる。
まあ、中には沖縄病とは言い難い若者もやってくるのだが。
そんな折、ついに彼が探していた症状を見せる患者がやってきた。その症状とは・・・。